酒気帯び運転の山口達也容疑者の事件でわかった依存症の怖さ 元当事者の医師が語る (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

酒気帯び運転の山口達也容疑者の事件でわかった依存症の怖さ 元当事者の医師が語る

このエントリーをはてなブックマークに追加
松岡瑛理週刊朝日#ヘルス
2018年4月、記者会見で芸能活動を無期限で謹慎すると発表した山口達也容疑者=撮影・松永卓也(写真部)

2018年4月、記者会見で芸能活動を無期限で謹慎すると発表した山口達也容疑者=撮影・松永卓也(写真部)

 酒を飲んでバイクを運転したとして警視庁に現行犯逮捕された人気アイドルグループ「TOKIO」の元メンバー・山口達也容疑者が9月24日、東京地検に道路交通法違反(酒気帯び運転)容疑で送検された。また同日夜、警視庁から釈放された。

【アルコール依存「3つの危険なサイン」はこちら】

 山口容疑者は22日午前、都内で信号待ちをしていた乗用車にバイクで追突。呼気検査で基準値の約5倍である0.75ミリグラム前後のアルコールが検出された。2018年の「TOKIO」脱退の経緯や今回の事件から、一部では「アルコール依存症」ではないかと指摘する声も挙がっている。そもそも、アルコール依存症とは何だろうか。

「簡単に言えば、お酒の飲み方や飲む量、タイミング、回数を自力でコントロールできなくなって、さまざまな問題を起こしてしまう状態のことです」

 アルコール依存症をはじめ、依存症患者や家族の支援活動を行う民間団体「ワンネス財団」の共同代表・三宅隆之さんは、こう説明する。

 肝硬変や睡眠障害などの身体障害からDV(ドメスティックバイオレンス)や借金まで、問題の現れ方はさまざま。飲酒して車を運転することもよくあるケースで、たとえ警察沙汰にならなくとも車をボコボコにして帰宅し、気づいた家族から相談を受けることも多いという。

 また、精神科医の河本泰信さんはこう話す。

「『今晩が最後』と思いながら、それでも毎晩飲み続けてしまうのが依存症です。怖いのは、本人は『酒をやめよう』という強い意思を持っている場合が多いこと。自分ではある時間になればやめられると思って飲み始める。しかし、結果的には記憶が飛んで、意識しているよりも過剰な量を摂取してしまうのです」

 河本さん自身、医学生だった20歳の頃から数十年間にわたってアルコール依存症だった。酩酊(めいてい)するまで飲み、飲酒時の記憶を失うブラックアウト経験を幾度となく繰り返した。

「酒をやめられたらどんなに素晴らしいだろう。毎夜そう妄想しながら、そこから抜け出せない毎日を繰り返していました」

 医大を卒業し、精神科医となってからも、自分がアルコール依存症であることをなかなか認められなかった。11年前に自助グループに参加してみたところ、自分の経験を人前で語る行為に無上の喜びを感じ、現実を受け入れられるようになった。その日から現在まで断酒も続いている。


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい