皇太子妃時代の雅子さまは、療養中でオーダーで服をつくるのが難しかったこともあり、既製服が主だった。注目されたのは、陛下や愛子さまと同じ、さし色を用いたおそろいのリンクコーデだった。令和の天皇、皇后になってからも、親子3人の仲睦まじさがにじむ装いは、変わらない。

 昨年12月にご一家でチャリティーの試写会に出かけた際も、天皇陛下のネクタイと雅子さまのスーツ、愛子さまのワンピースを深いローズ色でそろえた。絆や時間を大切にする、令和の天皇ご一家像が伝わる。

 皇族ファッションの優等生は、秋篠宮紀子さまだろう。靴は、銀座の老舗ヨシノヤで、日欧のセンスを取り入れた西田武生さんのドレスや既製品ブランドも愛用。婚約当時に着ていた婦人服ブランドのレリアンは、娘の眞子さまも身に着けた。

 若い皇族方は、プライベートでは庶民派だ。公務ではハロッズやレリアンを着る眞子さまも、私生活ではユニクロのワンピースをまとい、青山のセレクトショップにぶらりと立ち寄る。アメカジ好みの佳子さまの愛用ブランドと報じられたのは、ローリーズファームやダブルネーム。英国留学中は、革ジャンに細身のデニム姿が決まっていた。(本誌・永井貴子)

週刊朝日  2020年8月14日‐21日合併号より抜粋