ヒラリー・クリントン (c)朝日新聞社
ヒラリー・クリントン (c)朝日新聞社
トランプ大統領 (c)朝日新聞社
トランプ大統領 (c)朝日新聞社

 11月に迫ったアメリカ大統領選挙でトランプ大統領と戦う民主党の候補者に、バイデン前副大統領が指名されることが決まった。4年前の大統領選挙に出馬し、敗北したヒラリー・クリントン氏にドイツでインタビュー。「トランプ政権は危険で不幸な時代」と訴えた。

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──2016年選挙の敗北を振り返りどう思われますか? 今回の大統領選挙で民主党が勝利する方法は?

 16年では得票数から言えば、私はドナルド・トランプよりも多くの票を集めました。300万票多かった。ロシアの介入など他にも前例のない要因が、16年の選挙にはありました。今回の選挙では、ドナルド・トランプを打破することだけではなく、外国からの介入やプロパガンダとソーシャルメディアの問題への対処の必要性を感じます。情報を盗み武器として使用すること、有権者に圧力をかけることが共和党のやっていることです。彼らは共和党を支持しない有権者が投票できないように妨害しようとしています。非常に多難な状況です。私は民主党の勝利を実現するために、全力を尽くすつもりです。

──現在のトランプ政権についてのあなたの気持ちを教えてください。

 彼はプーチン大統領を称賛し、プーチンに歩み寄る気満々です。オバマ前大統領にしても私にしても、政治のトップに関わる人間は歴史を学びました。そんな我々はトランプの振る舞いを非常に心配しています。トランプは権威主義的なリーダーシップに凝り固まった人物です。敵を刑務所に送り込むことを好み、攻撃し、自分の要望を強いる、そんな彼の性格は明確です。注意すべきことは、彼がすでにやったこと、NATOやEUを弱体化させ、環境保護運動を拒み、イラン核合意から身を引き、米国の世界における地位を弱体化させています。それはプーチンのシナリオどおりなのです。トランプとプーチンが話し合いをするとき、何度やったのか、何についてやったのか、リポート、いやメモさえないのです。世界の首相や大統領が会合をもつ場合、メモを必ず取ります。誤解を避けるために。プーチンとメモなしの会合を何度も設ける大統領がいる、危険で不幸な時代と言えるのです。

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