5月9日の『報道特集』(TBS)ではジャーナリストの金平茂紀氏が、「世の中がコロナ関連のニュースで覆われている間に国会である動きがありました。内閣の判断で検察庁幹部の定年を延長できるようになる検察庁法改定案の委員会審議が昨日始まりました。敢えて申し上げますが火事場泥棒という言葉を思いだしました」といっていたが、ほんとその通り。火事場泥棒してまで検察庁法を改正したいのは、安倍首相らがあたしたちに対し、よほど後ろ暗いことをしていることの表れなんだと思う。

 しかし、そんな中にも、朗報があって。11日の東京新聞によれば、「『#検察庁法改正案に抗議します』というハッシュタグを付けた投稿は、10日午後10時時点で470万件を超えた」って。これが新しいデモの形なのかもしれない。みんなももうわかってきた。

週刊朝日  2020年5月29日号

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室井佑月

室井佑月

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

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