3月下旬、暴力団関係者を震撼させる写真が出回った。体格のいいある暴力団員が新型コロナウイルスに感染し重症化し、治療を受けている様子を撮影したものだ。男性組員の上半身には入れ墨が見え、鼻にはチューブが通され、両手には点滴の針が刺されていた。胸には心拍数を測る機器のようなものも装着されている。

 表情はうつろで、深刻な病状がうかがえる。冒頭の組員はこう言う。

「あの写真はショックだった。コロナがこんな怖いものだったのか、と震えました」

 六代目山口組以外の組でも関東の組所属の3人が新型コロナウイルスの感染が確認されているという。六代目山口組と神戸山口組は抗争の真っ最中で、公安委員会に特定抗争指定暴力団に指定されており、5人以上で集まることが禁じられている。前出の竹垣氏はこう話す。

「新型コロナウイルス感染防止は多人数で集まらないことが大事とされている。暴力団のみなさんも肩で風切って歩き、飲みに行くようなことはせず、自宅で養生。社会に迷惑をかけないようにしてほしい」

(本誌取材班)

※週刊朝日オンライン限定記事