岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office

 動物写真家・岩合光昭さんが見つけた“いい(こ)”を紹介する「今週の猫」。今回は、チェコのクトナー・ホラの「世界遺産の街の看板猫」です。

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 中世、ボヘミア第2の都市として栄えたクトナー・ホラ。1995年、世界遺産に登録された。街の観光名所、聖バルバラ教会に続く石畳の参道を、一匹の猫が駈け抜けていく。

 フランタは3歳のオス。朝のパトロールを終え、一息つこうとした時、レストランを経営するご主人に呼ばれ、走り出す。

 彼の仕事は、店のテラスの椅子の上で愛敬を振りまくこと。人懐っこい性格と滑らかな毛並みに心奪われる観光客。撫でられながら「看板猫ですから」と言わんばかりの顔をした。

デジタル岩合
http://www.digitaliwago.com/

週刊朝日  2020年4月17日号

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岩合光昭

岩合光昭

岩合光昭(いわごう・みつあき)/1950年生まれ。動物写真家。1980年雑誌「アサヒグラフ」での連載「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。1982~84年アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。このとき撮影した写真集『おきて』が全世界でベストセラーに。1986年ライオンの親子の写真が、米「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙に。94年、スノーモンキーの写真で、日本人として唯一、2度目の表紙を飾る。2012年NHK BSプレミアムで「岩合光昭の世界ネコ歩き」のオンエア開始。著書に『日本のねこみち』『世界のねこみち』『岩合光昭写真集 猫にまた旅』『ふるさとのねこ』『ネコを撮る』『ネコへの恋文』など多数。初監督作品となる映画「ねことじいちゃん」のBlu-rayとDVDが発売中。

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