「国内メーカーで国内の組み立て製品でも、部品のうち一つでも中国から入ってこないと、つくれません。例えば、パッキンはほとんどを中国でつくっています」

 国内メーカーの低価格製品は中国でつくっているものが多いという。また現在は年度末や新年度という大学新入生や新社会人らが門出を迎える時期で、例年家電製品がよく売れるが、新生活の必需品に近い電子レンジや炊飯ジャー、トースター、掃除機などは中国製が多い。

 一部商品は納期が5、6月ごろまでズレこみそうだ。ただ得平さんは「5、6月といっても、それも確実ではないでしょう」とみる。

「中国で物流が止まっています。急ぐ部品は航空便で運ぶこともありますが、中国便はほぼ欠航しています。船も止まっている便が多く、積み荷が集まらないと中国から船が出ませんから」

(本誌・浅井秀樹)

週刊朝日  2020年4月3日号