在庫がない家電製品が増えている (撮影/浅井秀樹)
在庫がない家電製品が増えている (撮影/浅井秀樹)

 新型コロナウイルスの拡大は、家電製品の生産に影響を及ぼしている。

 東京都心の家電量販店の洗濯機売り場を3月半ばに訪ねると、「在庫ございます」の表示があるのは一部の商品のみ。販売員が話す。

「2月まではぎりぎり大丈夫でしたが、3月に入ると影響が出てきました。商品によっては入荷が5月以降になりそうです」

 通販サイト「楽天市場」には「新型ウイルスの影響により一部製品の納期遅延が発生しております」の表示が見えた。例えばパナソニックのエアコン、冷蔵庫、洗濯機の全シリーズが「影響あり」で、テレビも4月発売予定の商品は「影響あり」という。他の大手メーカーも商品によっては全シリーズで「影響あり」という状況にある。

 別の家電量販店の通販サイトの場合、例えば洗濯機を見ると、製品によっては「発送目安」が1カ月、2カ月というものもある。

 家電業界のコンサルティングなどをする「クロス」の得平司代表によると、メーカーによりばらつきはあるが、3~5割ぐらいで納品が遅れているという。

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