室井佑月「なんだかな、京都市長選」

しがみつく女

室井佑月

2020/02/06 07:00

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中
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イラスト/小田原ドラゴン
イラスト/小田原ドラゴン

 共産党を排除しようとする広告が物議を醸した京都市長選。作家・室井佑月氏はナチスを思い出したという。

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 正直いって、京都市長選のあり方に嫌悪感を抱いている。いや、嫌悪感ではない。脱力して、やる気を削(そ)がれた感じだ。

 投開票は2月2日なので、このコラムが出るときには結果が出ているだろうが、なぜか京都市長選では、自民、公明両党が推薦する候補に立憲民主、国民民主、社民の各党も相乗りしてるのだ。

 ちょっと待ってよ。あたしたち野党を応援している人間からすれば、国会が開会し、やる気ない検察に代わって、野党が安倍政権の権力の私物化や腐敗政治を暴き出し、今の状態を打開してくれるのではないかとものすごく期待していた。

 桜を見る会、カジノ汚職、閣僚辞任、問題が山積みの今こそ攻めどきだ。嘘(うそ)に嘘を重ね、のらりくらりと「ご飯論法」で質問をかわし、ときには罪を下になすりつけ、トカゲの尻尾切りをしてきた安倍政権。しかし、ちょっとずつではあるが、メディアも、あふれるように湧いてくる安倍政権の問題を、ひとつも報じないわけにはいかなくなってきた。それによって、じわじわと政権に疑問を持つ人は増えていた。

 おなじく自民でありながら、河井案里氏の選挙に、安倍首相を批判した溝手顕正氏の10倍の金、1億5千万円を投じたという報道も党内で物議を醸していた。

 内からも外からも不満が膨らんでいて、ここら辺でなんらかの変化が表れ、雪崩のように安倍一強が崩れていく、そういう状況を長い間、必死で望んでいたのだ。

 こういう中での京都市長選だ。国政と地方政治は違う、という人もいるが、あたしは分けて考えることはできない。愚直にデモなどに参加していたが、バカにされたようにさえ感じた。

 1月26日、京都新聞に、「大切な京都に共産党の市長は『NO』」と大きく書かれた広告が載った。広告主は現職市長の門川大作候補を支える「未来の京都をつくる会」だ。

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