筒井康隆が考える理想的な“老い”「死の恐怖や苦痛から逃れようとすれば、ボケなきゃ仕方がない」 (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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筒井康隆が考える理想的な“老い”「死の恐怖や苦痛から逃れようとすれば、ボケなきゃ仕方がない」

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筒井康隆(つつい・やすたか)/1934年、大阪府生まれ。同志社大学卒業後、乃村工藝社勤務を経て、デザインスタジオを設立。その後、江戸川乱歩に才能を認められ、創作活動へ。67年『時をかける少女』発表。81年『虚人たち』で泉鏡花文学賞、87年『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、89年「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、92年『朝のガスパール』で日本SF大賞、2000年『わたしのグランパ』で読売文学賞小説賞受賞。仏シュバリエ章・パゾリーニ賞、紫綬褒章、菊池寛賞を受賞・受章。近著に『老人の美学』。 (撮影/写真部・小黒冴夏)

筒井康隆(つつい・やすたか)/1934年、大阪府生まれ。同志社大学卒業後、乃村工藝社勤務を経て、デザインスタジオを設立。その後、江戸川乱歩に才能を認められ、創作活動へ。67年『時をかける少女』発表。81年『虚人たち』で泉鏡花文学賞、87年『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、89年「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、92年『朝のガスパール』で日本SF大賞、2000年『わたしのグランパ』で読売文学賞小説賞受賞。仏シュバリエ章・パゾリーニ賞、紫綬褒章、菊池寛賞を受賞・受章。近著に『老人の美学』。 (撮影/写真部・小黒冴夏)

筒井康隆さん(左)と林真理子さん (撮影/写真部・小黒冴夏)

筒井康隆さん(左)と林真理子さん (撮影/写真部・小黒冴夏)

 85歳を迎え、新作『老人の美学』(新潮新書)を刊行した文学界の巨匠・筒井康隆さん。情報化社会の本質と大衆の愚かしさを鋭く穿ち、フィクションへと昇華させ続けてきました。作家の林真理子さんと行った対談では、パリッと着こなしたスーツ姿で、テンポ良く関西弁で語る筒井さんに、老いることとは、書き続けることとは……など、マリコさんも聞きたいことが山ほどあって──。

【林真理子さんとのツーショット写真はこちら】

*  *  *
林:先生の新作『老人の美学』(新潮新書)、話題になって、とても売れてるみたいですね。

筒井:売れてるといったって、あなたには及びません(笑)。

林:とんでもないです。

筒井:調べてもらったら、『老人の美学』というタイトルの本、今までなかったんだって。「老人」と「美学」が結びつかないんだな。

林:私なんかは「老人」と先生とが結びつかないですよ。多くの人もそうだと思います。

筒井:僕もう85歳ですよ。老人を主人公にした本を書き始めたのは、もう20年ぐらい前なんです。『敵』というタイトルの本で、老人って見てるといろいろおもしろいでしょう。老人を主人公にしたらおもしろいだろうなと思って、60歳をちょっと過ぎたぐらいに書いたんです。本当に老人になったら老人のことを書けないと思って。

林:80代になってみると、そのときとだいぶ違ってましたか。

筒井:ぜんぜん違いますね。悪いところも出てくるしね。

林:ご自分で老いを感じたりなさいます?

筒井:それはありますよ。睡眠薬の飲みすぎというか、睡眠薬依存……。

林:えっ、そうなんですか? 睡眠導入剤ですよね。

筒井:睡眠導入剤もありますし、ほんとに深く眠れる睡眠薬もあって、両方飲み分けたりしてるんです。

林:私の周り、50代60代で睡眠薬を飲んでる人、多いですよ。「夜眠れない」って。

筒井:昼間ウトウトするくせに、夜になったら眠れない。不思議だね。

林:このごろ、70代のカッコいい男の人がおむつしたりしてるんで、悲しくなっちゃいます。怒りっぽくなったり。


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