岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office

 動物写真家・岩合光昭さんが見つけた“いい(こ)”を紹介する「今週の猫」。今回は、京都府京都市右京区の「気にくわニャい」です。

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 梅宮大社の桜門をくぐると、フーッと唸り声が聞こえてきた。社務所の縁側で、穏やかならぬ様子の2匹。

 大社には十数匹の猫がいる。9歳のシャム柄のトニーは喧嘩っ早い性格、甘えん坊の3歳のサバトラのツキが、よく宮司夫人にすり寄って可愛がられているのが気に入らないようだ。

「新参者が、うまく取り入りやがって!」と言わんばかりに睨みを利かすが、ツキも負けてはいない。「同じ神社で暮らすのも他生の縁、仲良くしなさいよ」と言いつつ写真を撮る。

デジタル岩合
http://www.digitaliwago.com/

週刊朝日  2020年1月24日号

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岩合光昭

岩合光昭

岩合光昭(いわごう・みつあき)/1950年生まれ。動物写真家。1980年雑誌「アサヒグラフ」での連載「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。1982~84年アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。このとき撮影した写真集『おきて』が全世界でベストセラーに。1986年ライオンの親子の写真が、米「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙に。94年、スノーモンキーの写真で、日本人として唯一、2度目の表紙を飾る。2012年NHK BSプレミアムで「岩合光昭の世界ネコ歩き」のオンエア開始。著書に『日本のねこみち』『世界のねこみち』『岩合光昭写真集 猫にまた旅』『ふるさとのねこ』『ネコを撮る』『ネコへの恋文』など多数。初監督作品となる映画「ねことじいちゃん」のBlu-rayとDVDが発売中。

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