松山英樹選手も出場したゴルフの対抗戦「プレジデンツカップ」。丸山茂樹氏は、世界選抜が勝つための鉄則を解説する。
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男子のアメリカ選抜と世界選抜(欧州を除く)の対抗戦「プレジデンツカップ」(12月12~15日、オーストラリア・メルボルンのロイヤルメルボルンGC)は、アメリカが逆転で8大会連続の勝利を飾りました。通算成績はアメリカの11勝1敗1分けとなりました。
僕が選手として参加させてもらった1998年に勝ったきり、世界選抜は勝ってないんです。今回も2ポイントをリードして最終日のシングルスを迎えたんですけど、12マッチを戦った結果、世界選抜は2勝6敗4分け。世界選抜が4ポイント、アメリカが8ポイントを加算して、世界選抜が逆転負けしました。
ちょっと残念でしたね。あの負け方は。悔しいですよね。3日目がね……。松山英樹(27)が絶好調だったのに、なんで使わなかったのかなあ。最終日のシングルスはもう、歴史的に見えてるんですよ。アメリカがすごく強いので、それを踏まえた上でダブルスを頑張らないといけないんです。ガチガチで勝負してポイントを稼いでおかないと、シングルスで逆転を食らってしまうんです。
もともとアメリカと世界選抜では世界ランキングの差も大きいですし。みんなが格上の人間とやるってことなので、確率的にも勝ちづらいというか。ダブルスで差を広げて、シングルスはまあ余裕はないんだけど、このぐらいは負けてもいいというのがないと。鉄則なんですね。だからやっぱり誤算は3日目だったんじゃないかなと思います。
アメリカの選手でキャプテンを兼ねたタイガー・ウッズ(43)が、勝って涙を流したそうですね。やっぱり代表として国を背負って頑張るってのは、すごくうれしいことなので、僕もそんなことがあったら泣いちゃいますよね。
98年のときはほんとに挑戦者の気持ちしかなかったです。若かったですし、先輩プレーヤーばっかりだったんで、何も考えずに集中してがむしゃらにプレーしたことしか覚えてないですね。あの当時は、インターナショナルチームの熱い思いが優勝につながったと思ってましたけどね。