田原総一朗「理解できぬ安倍内閣改造 打ち出す『挑戦』との矛盾」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「理解できぬ安倍内閣改造 打ち出す『挑戦』との矛盾」

連載「ギロン堂」

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田原総一朗週刊朝日#田原総一朗
田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数 (c)朝日新聞社

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数 (c)朝日新聞社

イラスト/ウノ・カマキリ

イラスト/ウノ・カマキリ

 ジャーナリストの田原総一朗氏は、安倍改造内閣の顔ぶれで感じた疑問を語る。

*  *  *
 9月11日に安倍政権での内閣改造と党役員人事が行われた。

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 安倍首相は新人事のテーマを「安定と挑戦」と打ち出していた。メディアは「挑戦」となると一番の問題は「幹事長」人事だと睨んだ。

 二階俊博は、幹事長を3年間務めていて、年齢も80歳である。しかも、都議選や希望の党結成など、自民党を2度裏切っている小池百合子都知事の再選を歓迎する。あるいは自民党に敵対していた細野豪志を二階派に迎え入れるなど、少なからぬ自民党議員たちが快く思っておらず、メディアでは幹事長交代説が出回っていて、次は誰か、に焦点が向けられていた。岸田文雄か、菅義偉か。新幹事長がポスト安倍となる。

 だが結局、二階幹事長は留任となった。「安定」を選んだわけだ。

 そして、内閣改造では小泉進次郎の環境相就任が話題となった。小泉は断り続けたようだが、安倍首相の熱意が勝ったのであろう。

 それにしても、小泉以外は、安倍首相の側近たちで固める「身内重視」内閣である。

 腹心の萩生田光一、高市早苗に加え、河井克行、江藤拓、衛藤晟一などは、いずれも首相補佐官を務めていて、官房副長官の西村康稔も入閣。

 安倍首相としては、おそらく最後の内閣改造であり、総裁選に出馬することもないので、党の内外、さらに世論もまったく気にすることなく敢行できたのであろう。

 そのためであろうか。総裁選で争った石破茂の派閥からは、一人も入閣させなかった。誠にわかりやすい。

 それにしても、安倍首相は「新内閣で大胆な改革に挑戦する」と表明しているのだが、いったいどのような挑戦をするつもりなのか。

 安倍首相は、改造前も改造後も、「憲法改正に取り組む」と宣言している。だが、党憲法改正推進本部長であった下村博文は選対委員長に就任し、憲法改正推進本部長は空席となっているのである。

 二階幹事長や岸田政調会長が憲法改正に積極的に取り組むとはとても思えない。この内閣の顔ぶれや党役員を見るかぎりでは、憲法改正とはとても距離がありそうだ。


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