何度か吉本社員に、「大丈夫か、会見を開いて言った方がいいのではないか」と提案したが、社員からは「いえ、会社としては静観です」と言われたという。

 そして吉本興業は、6月24日になってお金を受け取っていたことや関係者の処分を公表する。宮迫は岡本社長に会見をさせないよう圧力をかけられたと訴える。

「6月24日に急きょ会社に全員が呼ばれて、『全員謹慎です』と告げられた。もちろん僕自身は謹慎するのが当然ですが、僕と後輩たちの罪はまるで違います。田村亮くんは、『記者会見をやらせてください、自分たちの口で金額、経緯を伝えさせてください』と言ったが、『記者会見をさせるつもりはない』と(会社側の人から)断言された。田村亮は、『辞めてでも僕一人でもさせてください』と声を上げた」

 そこで、吉本興業の岡本社長と宮迫ら5人だけで話をしたという。
「『亮、ええよと、お前辞めて一人で会見したらええわ。やってもええけど、ほんだら全員連帯責任で首にするからな。それでもええんやったら記者会見やれ。俺にはおまえら全員首にする力があるんだと』と岡本社長から言われ、全員何も言えなくなりました。それが6月24日です」

 会社側への不信感が高まり、弁護士をつけて交渉することになった。そうすると、会社側から宮迫と田村亮の弁護士に書面で、「2人の引退会見か、2人との契約解除のどちらかを選んでください」という内容が送られてきたという。

「引退ではなく謝罪会見をしたいという僕たちにとっては、どうしていいかわからなくなった。岡本社長と話をしたいと言ったが、弁護士としか会えなかった。引退会見を拒むなら2人の契約解除は揺るがないと言われて、そうならば会社を辞めて自分たちで会見しようという判断になり、今日に至った」(宮迫)

 宮迫や田村亮は引退ではなく、芸能活動を続けたい意向だ。

 宮迫は所属事務所の吉本興業から7月19日付でマネジメント契約を解消されていた。今回の会見について吉本興行側は関わっておらず、内容についてもまだコメントしていない。吉本興業の関係者は会見前に、「田村亮についても宮迫博之と同様に契約を解消する方向です」としていた。

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2人の“クーデター”で吉本は大揺れ