2人は3日に初めて会い、指示役とみられる人物からSNSで、「東京・銀座にいる人はいないか?」という呼びかけに応じたという。

 すると呼びかけた人物から「セブンペイのアプリをダウンロードして、指定のIDでタバコを買ってくれれば、1カートンにつき300円を渡す」と指示があり、犯行に及んだという。

「調べたところ、2人のアプリから約73万円を使用した履歴が残っており、146カートンのタバコを購入していたようだ。2人は、指示されたID、7、8個を使いまわし、10万円を入金しては、タバコを買い、また入金を繰り返して大量に購入していた。新宿のセブンイレブンの店頭に駆け込んできた、被害者の話と一致していた」(前出の捜査関係者)

 そんな中、本誌は新宿区の被害者とは別に被害にあった人物から被害の実態を聞いた。東京都豊島区のAさんで約15万円を不正使用されたという。

「アプリをダウンロードして、登録するとオニギリが1個、無料というキャンペーンをやっていた。それがほしいなと、登録して、5000円をチャージ。それから1時間もしないうちに、チャージ クレジットカード・デビットカードというタイトルで、何度も身の覚えがない使用履歴がメールされてきた。それも自分のいる豊島区とは離れた江戸川区で使われていた。どうなっているんだとびっくりして、セブンイレブンに電話して、パスワードを変えました」

 セブンイレブンでは手口について、「第三者がなんらかの方法で7pay利用者のアカウントにアクセスし、本人になりすまし、登録されたクレジットカードおよびデビットカードを通じて当該アカウントにチャージを行い、セブン‐イレブン店舗において商品を購入する等といったものです」と説明し、「抜本的な解決に向けて改善策を図る」としている。

 警視庁は、組織的な犯罪とみて調べを進めている。被害がこれ以上、拡大しないことを祈るばかりだ。(本誌取材班)

※週刊朝日オンライン限定記事