「安倍1強体制もそろそろ、終えんだ。大阪では維新が他の地方では、野党共闘でいけば、自民党と勝負できることがはっきりした。参院選では、その構図で安倍政権を倒したい」

もう一つの補選が行われた沖縄3区は、午後8時には野党統一候補が勝利宣言。自民党は国政の補選で2連敗という最悪のシナリオとなった。

 安倍首相自身がここまで大阪12区に注力したのも、夏の参院選を見据えてのものだった。

「元号を令和へ、新紙幣の発行、イチローへ令和初の国民栄誉賞を送るとぶち上げて、消費増税のマイナスイメージを払拭するつもりがどれも不発で、選挙も勝てなくなった。野党がバラバラの間に衆院解散し、衆参ダブル選挙を仕掛け、過半数だけは確実に自公政権でおさえておこうという思いが安倍首相にはあるようだ。安倍政権はこれまで解散して勝つことで求心力を保ってきた。首相の任期からも、衆院解散を打てるタイミングはそう多くない。夏に”令和解散”をしかけるのではという声が自民党内で強くなっている」(自民党関係者)

 今夏はどんな政局が勃発するのだろうか。(今西憲之)

※週刊朝日オンライン限定記事

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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