「IOCから『竹田会長は、逮捕の可能性があり、IOC本部に来ることができないですよね』というシグナルは何度も送ってきた。IOCは、フランス司法当局の捜査情報が入っており、甘い話ではないと、伝えてきた。竹田会長側はメッセンジャーがいるだけで『もう日本では結論が出ている』というばかり。プリンス竹田は、何もわかっていないな、とIOCの幹部は怒っていた。竹田氏は会長をやめたからといって、フランス司法当局の捜査から逃れることはできない。IOCが集めた情報の中には70%以上の確率で起訴されるというものも、あったほど厳しい状況だ」(前出のIOC関係者)

 竹田会長が6月に退任してからも「名誉会長」などの肩書で、JOCにとどまるという話も出ているという。

「竹田会長のシンパがご機嫌とりで名誉会長などと言っている。まったく、責任を感じていない」(同前)

 疑惑が晴れるまで棘の道が続きそうだ。(今西憲之)

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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