10年に開設された関西大・人間健康学部の「ユーモア学」は変わらず話題をさらっている。涌井忠昭学部長によると、「お笑い好きの関西の地域性を生かしている」という。

「笑い」は健康に効果があることに注目。「笑いと健康」「笑いの心理学」などの科目があり、各教授が“まじめ”に講義する。このほか、落語家の桂三金さんによる「ユーモアコミュニケーション論」では、本家の笑いから、活用できるスキルをつかみとる。

 涌井学部長は「ユーモア学を学ぶことでコミュニケーション能力を向上できる。従来のものの見方や考え方とは違った発想も身につきます」と、その効果を語る。

 資格にも強い。昨年の社会福祉士の国家資格は全体の合格率が約30%だったが、同学部は72.2%(現役生)にも上り、私大でもトップクラスだ。

 16年に新設された近畿大・国際学部は、外注によって“革命的”な英語教育に挑戦している。

 1年次の前期は英語学校ELSの授業で週14時間英語を学ぶ。後期から2年次の前期にかけて、アメリカの提携大学のELSに留学し、語学を学ぶ。レベルの高い学生は提携大学の授業を受けることもできる。

「多くの大学では留学はカリキュラムのゴールだが、うちではスタートライン。早い段階で壁にぶつかることで、その後の学びにつながります」(藤田直也学部長代理)

 その効果はてきめんだ。入学時のTOEICの点数は平均470点だが、帰国してからは700点にまで上がる。900点以上取る学生も珍しくない。2年次後期からは、ビジネス英語で定評のある「ベルリッツ」の授業を受け、さらに英語力に磨きをかける。

 卒業生はまだいないが、商社や外資系など世界での活躍を期待する。「大阪の大学は費用に見合った成果が評価される。就職実績も上げていきたい」(同)

 企業から評判が高いのが、東洋大の国際観光学部。国際地域学部国際観光学科が改組され、17年に新設された。森下晶美学科長は「実務と学術のバランスが取れている点が強み」という。

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