メイク法を学んだり、新しい化粧品に飛びついたり、オンナであり続けることは難しい
メイク法を学んだり、新しい化粧品に飛びついたり、オンナであり続けることは難しい

 2018年の国内の化粧品市場は2兆8千億円になる見込みという。巷には国内外の化粧品アイテムが溢れ、何を選んでいいのかわからないといろんなブランドを渡り歩き、結局自分に合ったモノにたどり着けない「化粧品難民」が続出しているという。脱出法とは?

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 コラムの連載をする「ラキャルプ」代表の新井ミホさん(46)は、化粧品に詳しい美容のプロだ。

 肌は透き通るように美しく、シミ一つない。だが、そんな新井さんにも、化粧品難民だった過去がある。

「使っている化粧品は気に入っているはずなのに、『これじゃない、もっといいものを』というか。いつも不安で、何を使っていいかわからなかった」

 オイルクレンジングブームが来たときは、愛用のクレンジング剤があっても、気になった。友人がA化粧品を使っている、と聞けば、「私もAを使おうかな」と無駄に悩んだ。

「私は、ちょっと目移りするタイプ。新しいモノがすごく気になるんです」

 そんな新井さんが無事、難民脱出できたのは、正しく自分の肌質と好みを把握したから。今は仕事柄新しいコスメにも出合うが、好みは固定している。

「化粧品選びには、性格が出ると思います。パートナー探しに似ている」

 自分の「タイプ」を見つけることが、難民脱出の近道のようだ。

 アクセサリーデザイナーの椿原順子さん(48)は、化粧品難民歴20年。現在も難民生活継続中だが、ほどよくエンジョイしている。これまでに使った化粧品ブランドは、ざっと数えただけで42。化粧品にハマったきっかけは、20代のOL時代。職場でミスをした帰り、自分を励ますために口紅を買ったこと。

「明日、この口紅をつけて会社に行けば、きっと気分も変わるはず」

 その後、気持ちが沈むたびに口紅を買った。

「3、4千円で変われるなんて、オンナってすごくお得だなって」

「大人の遠足」として、口紅の工場見学にも行った。口紅に続いて、アイシャドーやチークなどにハマり、20代は「メイク難民」に。

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