化粧品難民が生まれる背景に、こんな問題があるとマリさんは指摘する。

「10年ほど前から通販番組で化粧品がたくさん販売されるようになりました。薬事などの問題で、化粧品の効果効能が謳えない代わりに、手を替え品を替え、企業はアピールして販売する。小ロットでも化粧品を開発し販売することが可能なので、素人感あふれるモノも含めると、ありとあらゆる化粧品が出回っています。これでは、惑わされてしまいます」

 劣悪化粧品を買わぬよう正しく成分表示を見て選びたいところだが、化粧品を学ぶ場というのも少ない。

 そこで前出の新井さんはこんな提案をする。

「ちょっと憧れの人を探しましょう。友達でもタレントでもいい。その人が使っているコスメは何だろう、という興味から始まってもいい。そこからヒントを見つけ、自分と向き合う努力も必要ですね」

(本誌・大崎百紀)

週刊朝日  2018年12月28日号