問題冊子が配られ、開始を待つ受験生(※写真はイメージ) (c)朝日新聞社
問題冊子が配られ、開始を待つ受験生(※写真はイメージ) (c)朝日新聞社
福井一成さんおすすめの参考書&問題集(週刊朝日 2018年12月21日号より)
福井一成さんおすすめの参考書&問題集(週刊朝日 2018年12月21日号より)
『改訂版 2019年度 トライアル模試 センター試験 数学 I・A、II・B』(マセマ出版社提供)
『改訂版 2019年度 トライアル模試 センター試験 数学 I・A、II・B』(マセマ出版社提供)

 来年1月19、20日に迫る大学入試センター試験に向け、受験生はさらなる追い込みをかけている時期だろう。試験が前回より約1週間も遅くなることで、受験戦略や気を付けるポイントは変わってくる。専門家たちのアドバイスや、オススメの参考書、問題集を紹介する。

【センター直前!専門家おすすめの参考書&問題集の一覧がこちら】

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 2020年1月に終了するセンター試験はあと2回だが、難易度や出題形式などに変化はあるのだろうか。駿台教育研究所進学情報事業部の石原賢一部長は「難化しない」と見る。

「どの科目もそう難しくならないと思います。ただ、試行テストに出ていたような実生活に即した問題や会話文形式の問題は出題されるかもしれません。見慣れない出題形式の問題が出たときは、みんな同じ条件なのだから、焦らず、落ち着いて解答しましょう」(石原さん)

 では、どのような勉強をすればいいのだろうか。

 受験指導に脳科学を取り入れ、『センター試験超ラクラク突破法』など受験関係の著書が多数ある医学博士の福井一成さんは「これから入試日まで、脳内物質のβエンドルフィンをいかに増やすか、ノルアドレナリンをいかに出さないかが重要です」と説く。

 脳がリラックスしたり、気持ち良かったりすると出てくるβエンドルフィンは、記憶をつかさどる海馬の動きを活発にし、記憶力をアップさせる。逆に、緊張したり、不快だったりすると出てくるノルアドレナリンは、海馬の働きをダウンさせてしまう。

「苦手な分野以外は、今までに使ってきた参考書や問題集を、1ページ1分ぐらいの超高速で総復習しましょう。脳の側頭葉に蓄えられていた知識が海馬に呼び戻されて、確実な知識になります」(福井さん)

 苦手分野や苦手科目は、オススメの参考書や問題集で勉強すれば、1カ月ほどで確実に得点力がつくという。下記に科目ごとに福井さんオススメの1冊をまとめた。

「英語と数学の問題集は、時間を計って解いてください。解く期間が短い場合は、苦手な分野に絞って解くといいでしょう」(同)

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