吉田輝星投手 (c)朝日新聞社
吉田輝星投手 (c)朝日新聞社
栗山監督と握手する吉田。甲子園のときよりかなり体の厚みが増している (c)朝日新聞社
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栗山監督と握手する吉田。甲子園のときよりかなり体の厚みが増している (c)朝日新聞社

「学生服の上着が短く、ズボンはダブダブ。昭和な感じの『ビー・バップ・ハイスクール』みたいで……去年ドラフト1位だった清宮(幸太郎)のお坊ちゃんぽい雰囲気とは対照的でした。しかも制服がキツそうで(笑)」

【写真】甲子園のときよりかなり体の厚みが増している吉田

 ベテラン記者がこう語るのは、ドラフトで日本ハムに1位指名された金足農業の吉田輝星投手(17)。11月7日に千葉・鎌ケ谷の2軍施設を見学に訪れた姿は、夏の甲子園のときより一回り以上厚みが増した感じだ。だが、怠けて太ったわけではなく、プロ入りに向けてトレーニングに励んで増量中。甲子園のころから4キロ増の85キロになっているとか。

「プロに入ってからどうするか決めても遅いので、先にどうするか決めてからプロに入りたい」

 と意識の高いコメントをした吉田。その吉田に対し、日ハムの栗山英樹監督は既に“大谷ルール”を適用すると語っている。それは、外出時は誰とどこへ行くのか報告するというもの。

「これは、二刀流でメジャーへという大きな夢を抱いていた大谷(翔平)を育てるために、栗山監督が課したルール。最近は、写真誌に撮られないようにというコンプライアンス的な意味から、たとえ自分は飲まなくても酒目的の店に行ってはいけないとする球団はありますが、大谷ルールみたいな厳しい管理は他球団で聞いたことがありません」

 と前出ベテラン記者は解説する。大谷は厳しいルールにナチュラルに対応していて、ストレスを感じていたようには思えなかったという。日ハム時代の大谷は、関係者から「女の子の話をしてるのを聞いたことない」とも言われていた。

「誘われてクラブに行ったとき、席に着いた女の子が大谷のたくましい腕を『うわーっ!』って感じで触ったら、本人が『何、勝手に触ってんの』と、シャレではなくフツーに注意して、何とも白けた感じになったそうです(笑)。大多数の選手がコソコソ外出する理由のほとんどは女の子絡み。大谷にはそれがなかった。しかし、吉田はあの制服姿を見ると、そういうタイプじゃないですよね(笑)」(前出ベテラン記者)

 ちなみに、大谷ルールは清宮にも適用されているが「彼は堂々と申告して出掛けるタイプで、お父さんと出掛けたり、先輩と食事に行ったり、結構出掛けてました」(担当記者)というから、大谷とは別の意味でナチュラルに対応しているらしい。

「今の日ハム投手陣の顔触れを考えれば、吉田が先発ローテーション入りできる余地は十分あります。駒が足りないですから。吉田のデビューは意外と早いかもしれません」(同)

 輝星という名のとおり、注目度バツグンの吉田。チャンスは目の前に広がっているようだが、誘惑の多い環境に身を置いたとき、どれだけストイックにやっていけるだろうか?(黒田朔)