今年3月にスポーツ報道写真展に来場したときのミスター (c)朝日新聞社
今年3月にスポーツ報道写真展に来場したときのミスター (c)朝日新聞社
ミスター不在で行われた野球教室(撮影/本誌・田中将介)
ミスター不在で行われた野球教室(撮影/本誌・田中将介)

 ミスターの「再デビュー」なるか──。

【写真】ミスター不在で行われた野球教室の様子は…

 長嶋茂雄氏(82)が参加してきた恒例の千葉県佐倉市主催「長嶋茂雄少年野球教室」が11月10日、長嶋茂雄記念岩名球場で開かれた。中畑清氏や元木大介氏ら巨人軍OBがユニホーム姿で現れたものの、“ミスター・プロ野球”の姿はなかった。

 2004年に脳梗塞で倒れてから14年。今年7月に肌や目が黄色くなる黄疸(おうだん)などの症状で緊急入院した、と報じられた。

 その直後、終身名誉監督を務める読売巨人軍を通じて「大変ご心配をお掛けしました。おかげさまで回復しています」とファンを一安心させるコメントを発表。関係者によると、読売グループの中でも大きな騒ぎにはならなかったという。だが以来、公の場に現れることはなく、情報も乏しかったことから、「長すぎる不在」に重病説もささやかれていた。

 14年に始まった野球教室は、今年で5回目を迎え、長嶋氏は昨年まで毎回必ず参加。そのため、ミスターの本当の容体を知る手掛かりになると今回は特に注目されていた。

 この日は、約500人の野球少年・少女と、巨人軍OB10人が参加。佐倉市長によると、8月の時点では、「野球教室にできる限り出席したい。再デビューを果たしたい」と長嶋氏は話していたという。今回、長嶋氏側からどのような形で欠席の連絡があったかについて、市は明らかにしていないものの、野球教室の冒頭には、長嶋氏からのメッセージが紹介された。

「私、長嶋茂雄は、今回の野球教室には残念ながら欠席させていただきます。この夏の猛暑日続きの際、体調を崩し入院しました。体は元気を回復しましたが、入院期間が延びた影響で、現在は少し弱った筋力を鍛えるリハビリに取り組んでいます。本日の教室で、先生方の指導から、野球の面白さ、新しいヒントを見つけ出せればうれしいですね。野球の楽しさを味わってください。長嶋茂雄」

 中畑氏も長嶋氏の容体についてこう言及した。

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