西友の店舗=東京都 (c)朝日新聞社
西友の店舗=東京都 (c)朝日新聞社
MEGAドン・キホーテの店舗=横浜市 (c)朝日新聞社
MEGAドン・キホーテの店舗=横浜市 (c)朝日新聞社

 大手スーパーの「西友」が、ディスカウントストアの「ドン・キホーテ」に買収される。そんな可能性が浮上している。

【写真】西友がドンキに…?

 ことの発端は、ドンキホーテホールディングスの大原孝治社長が13日の決算説明会で述べた発言だ。

「本当に西友が売られるのなら興味がある」

 西友は現在、小売り世界最大手の米ウォルマートの傘下にある。ウォルマートは2002年、西友と包括提携し、08年には完全子会社化した。そのウォルマートが西友を売却して、日本から事実上徹底するとの見方が強まっている。ウォルマートは「西友を売却するという決定はない。それに関連した第三者との検討も一切行っていない」と否定しているが、売却の打診が始まっているとみられている。

 西友は全国に300店以上あり、駅前など立地条件が良いところもある。食料品に力を入れていて、固定客も多い。大手スーパーの会社が売りに出されることはめったになく、複数の企業やファンドが関心を示している。

 中でもドンキホーテは有力な買収候補だ。29期連続で増収増益を達成していて、店舗数は最近5年間で130店舗以上増えている。事業を拡大しているドンキにとって、買収が成功すれば成長を加速させるチャンス。

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吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

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