【1980年代後半・大型化、本格派も登場】


■バブルとともに、ラーメンも多様化
時代はバブルを迎え、インスタントラーメンも多様化していく。注目すべきは大型カップ代表格の「スーパーカップ」(88年、エースコック)や、「日清ラ王」(92年、日清食品)など。ラ王は、カップの中にパウチされた生タイプ麺が入っており、もちもち感や歯切れの良さ、つるりとしたのどごしがインスタントラーメンの常識を覆した。

【2000年代・ご当地ラーメンからのコラボもの】
■全国各地の味がインスタントラーメンに
喜多方ラーメンから始まった「ご当地ラーメンブーム」が2000年代に入ってさらなる盛り上がりに。「和歌山、尾道、高山など、いろいろ出てきましたね。その流れが加速し、ラーメン店とのコラボものへと変わっていったのです」(大山さん)

【2018・そして今…】
■老舗ブランド強し、一方で袋麺が注目
インスタントラーメン誕生から60年。「独自ブランドを最初に確立できれば、圧倒的強さを維持できる」(大山さん)というように、昭和30~40年代に登場した「チキンラーメン」「サッポロ一番」などが今も主力商品として売れ続けている。近年、カップ麺に押され気味だった袋麺に復活の兆し。「野菜や具材などを加えてアレンジできるのが好評です」(同)

(文/吉川明子)