医師から「この治療法は効く」と言われたのに、がんが治らないのはなぜ? (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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医師から「この治療法は効く」と言われたのに、がんが治らないのはなぜ?

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狩生聖子週刊朝日

イラスト/CHARAPHIC LAB Co. Ltd.

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「がんが治ると言われたのに、再発した」「ステージ4と言われた。もうなすすべがない」。医師からのこうした言葉にショックを受けた、というがん患者の話をよく聞きます。しかし、言葉の意図を医師に確認すると「そんなことは言っていません」ということが多いのも事実です。患者の理解が不足する背景には、医師とのコミュニケーションが不十分で「がん用語」に対する誤解を是正できないことがあります。好評発売中の週刊朝日ムック「がんで困ったときに開く本2019」では、がん患者や家族が誤解しがちな代表的ながん用語について、専門家に正しい意味を解説してもらっています。ここでは、「効く」「奏効」について紹介します。

*  *  *
「効く」「治療効果がある」という言葉を聞くと、患者は「がんが治る」という意味と受け止めることが多いでしょう。しかし、医師が使う「効く」には「がん(腫瘍)が小さくなる」「生存期間が延びる」「再発までの期間が延びる」など、さまざまな意味合いがあります。

 帝京大学病院腫瘍内科准教授の渡邊清高医師はこう言います。

「治療により痛みがやわらぐなど、苦痛が減るという意味合いで『効く』と言うこともあります。医師との会話の中でこの言葉が使われる場合、どのような意味をさしているのか、互いに確認し合うことがとても大事です」

 患者が最も知りたいことの一つ、「がんが治るかどうか」については、診断時や治療後すぐにはわからないといいます。

「がんは一般の病気と違い、転移・再発が起きやすく、5年、10年と経過を見ていく必要があるからです。ただし、早期で見つかり内視鏡治療などでがんを完全に取り除くことができ、限りなく根治に近いと予測できる場合、主治医は『治った』というニュアンスで話すことが多いでしょう」(渡邊医師)

■奏効=治癒ではない

 ネットなどでもよく使われる「奏効」とはどのような意味なのでしょうか。これも、「治療が奏効した=がんが治った」という意味合いでとらえられていることが多いようです。



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