諄子被告:(笑みを浮かべて沈黙)

泰典被告:家内はね、今、喉の調子が悪くて、ちょっと話しにくそうでしょ。あの、コースターを投げたとかいうことが書いてあるのか知りませんが、こんなこと言ったらどうか分かりませんけど、財務省の方で改ざんがあったということは、今も改ざんがあるんではないですか。後で出てきた資料というのは、そのまま本当だという風に認識されているんでしょうか?考えられない話ですね。私は先ほど申し上げましたですよ。私は、証人喚問で言ったことは、必ずそれは虚偽はないんだと。あの時私が言った内容と新聞に書いている内容と比べていただきたい。あ、ちゃうなぁというんだったら、書いてらっしゃる内容は間違っているんだと思います。従いまして、コースターのこともまったくそれに関わるんじゃないでしょうか。はい。

諄子被告:コースター、なかった。ふふ。

泰典被告:言うの?

諄子被告:いいです。(手を横に振り、すみませんのジェスチャー)

――書き換えた文書において起訴になるという報道については?

泰典被告:書き換えた? えっと、書き換えたというと、今おっしゃっていたことですか? 公証記録? 決裁文書についての? やっぱりああいうものは、国民の財産でしょう。公証文書というのは。そういうものを書き換えるというのが国民の、いわゆるサーバントであるところの国家公務員がすることではない。絶対にしたらいけないことなんです。国民のサーバントでしょ?国家公務員は。それをするということで、それは国民に対する背信です。

――職員が罪に問われないことになったら、それはどういう風に感じますか?

泰典被告:それは、神風が吹いていないということですね。神風が吹いていない。

――いま安倍総理に伝えたいことがあれば、一言お願いします。

泰典被告:しっかり本当のことを対応されることが一番よろしかろうと思います。それは、為政者というものはしっかりと本当のことを、その通りであればその通りだというべきだと、そうでないということであればそうでないと。正々堂々と伝達、報告するべきもんじゃなかろうかと思います。

諄子被告:私の申すことではないので、主人の言う通りです。

泰典被告:先ほど申し上げようと思ったのだけど、貞観政要(じょうがんせいよう)という唐の太宗が書いてある文書があるのですが、それを書いてきました。「君たる道は先ず百姓を存すべし、百姓に損して、以って身たおる」。内容がわからん方は調べてください。「貞観政要」、唐の太宗に書いてあります。

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