――お二人にお聞きします。勾留中に一番考えていたことはどういったことでしょうか。

諄子被告:いいご質問をいただきました。私の中に神がいて、神様にお任せしておりました。それだけです。

泰典被告:私が拘留中に考えておりましたのは、私がこの中に入っている間にどのようなことが起こってくるのか、どういう風な進展をするのかな、どういう風な大きな重要なる物事が進捗しているのかな、と思っていました。10カ月という一年近いです。その一年の間に変わったか。あんまり変わっていない。というのが私の率直な考えです。

――あまり変わっていないというのは何が変わっていないのでしょうか。

泰典被告:世の中の動き、世の中の状況、なんら変わっていないです。私は去年の7月31日に拘置所に入りました。今出てきました。変わっていない。何も変わっていない。なんなんだこの一年は。トランプさんのことがあったり、就職が98%ということは結構なことです。でも本来の人間として生きる道が果たして若い人たちに認識できるような事柄に代わっているかというと、変わっていない。大変ことやなと思いました。

――10カ月ぶりにお二人は会ったと思いますが、改めてお互いの印象はどうでしょうか。

泰典被告:それはもう、嬉しかったですよ。本当に。私たちは相思相愛ですからね。相思相愛で良かったかな? 変わっていないと思うんですよね。ですから、本当に10カ月ぶりに会いまして、あぁー、良かったなと思います。生きててよかったなと思んですよ、実際。この人と一緒に結婚させてもらってよかったし、一緒に人生を歩ませてもらえてよかったな。また今日から人生歩ませてもらえるかな、と思っています。

諄子被告:お父さんと結婚してよかったです。私、幸せです。

――保釈されてやりたいことはなんでしょうか。

泰典被告:ご先祖様に手を合わせたい。墓参りもしたいし、仏壇にも手を合わせたいと思います。

諄子被告:拘置所の中ではずっと本を読んで祈っていました。私もお父さんと一緒の気持ちです。やはりいま日本の国、何かを忘れていませんか。嘘を言っていいのでしょうか。ありがとうございました。

――先ほど、小学校建設はまだ諦めていないということがありましたけど、いずれまた森友学園の運営に携わるのでしょうか。

泰典被告:それはございません。それはもう引退しましたから。

次のページ