「対応に苦慮しておりまして、事の重大さはわかっていたんですが、どのように対応したらいいかわらかず、弁護士先生も決まっておらず、非常に重大なことになっていることは気づいていたんですが、今日の今日まで会見が伸びてしまった。お詫び申し上げます」

 海外への逃亡説もネットでは流れたが、時折、声を震わせながらこう釈明した。

「(この間は)知人宅におりまして、そこで待機をしていたというか、そういうことですね。(自社についての報道は)見ていなかったですが、周りが、友人等が連絡をくれたりしていたので、内容は随時、知らせていただいていました。(中略)取り返しのつかないことをしてしまったという気持ちでおりました」

 ちなみに篠崎氏をかくまっていた知人は神奈川県内在住とのことで、国内に潜伏していたようだ。成人式当日、出てきて対応すべきだったのではないか、と問い詰められると、

「どう対応したらわからなかったというのが正直なところです。私の気持ちが弱かったということ」

 涙声になる場面はあったものの、感情を露わにすることもなく、淡々とした語り口で会見に対応した篠崎社長。

 今後は破産管財人の指示に従って、保管していた顧客の着物の返却などを行うという。

 負債総額は約6億3500万円、債権者は1600人以上という。

 神奈川県警が捜査に乗り出すとの報道もあるが、「詐欺とは思っていない」と主張した。

 この先、被害者らとどのように向き合っていくのだろうか。
(本誌 小泉耕平)
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