全身金タイツ、金のミニスカ、赤のマント姿で歌うのん(撮影/三浦憲治)
全身金タイツ、金のミニスカ、赤のマント姿で歌うのん(撮影/三浦憲治)

「女優、創作あーちすと」のんが初めて主催した音楽フェス「のん、KAIWAフェス」が12月28日夜、東京都内であり、銀杏BOYZ、サンボマスターなどが参加。大トリののんは、全身金タイツ、金のミニスカ、赤いマント姿でステージに立ち、観客の度肝を抜いた。

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 1500人収容の恵比寿ザ・ガーデンホールは満杯。20~30代の男女を中心に、児童や60代くらいの年配者もちらほら。

「いつでもどこでもKAIWAレ~ディオ~♪」

 開演とともに、ステージにはラジオ局のスタジオを模したセットが浮かび上がった。MCに扮したのんが姿を見せ、「あれ? どこいった」と台本を探し始める。のんワールド全開の演出で、冒頭から客席の笑いをとった。ゲスト出演した元キリンジの堀込泰行も「画期的なシステム」と驚いて見せた。

 オープニングは、のんと堀込のデュエット「デイドリーム・ビリーバー」。のんが敬愛する忌野清志郎のバンド、ザ・タイマーズが1989年に発表したカバー曲だ。穏やかに2曲を歌い上げ、いったん銀杏BOYZにステージを譲った。

 銀杏の峯田和伸はのっけから全力投球。新曲「恋は永遠」や代表曲「夢で逢えたら」「BABY BABY」などを絶唱した。興奮して愛用のギターを折ってしまうハプニングもあった。

 峯田は1月刊のムック本で、自ら希望してのんと対談。「のんさんには僕なんかが触れちゃいけない。もしのんさんが歌を始めることがあったとしても、かなり遠い場所から『のんさん、歌を始めたんですね』というのを感じていたい」と発言していた。

 ヒートアップする客席に向かって「今日は僕のイベントではないので、誰も死なないようにしたいな」と語りかける一幕もあった。

 続いてサンボマスター。円熟期を迎えたバンドは、ドラマ「電車男」のテーマ曲「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」を含む7曲を披露。熱狂した観客同士がぶつかり合い、ロックフェスさながらの様相を呈した状態で、ステージを降りた。

 開演して約3時間。ようやく、“主役”のんが現れた。沢田研二の「TOKIO」の衣装を参考にした(関係者)というキンキラキンのスタイルで「どうですか? かっこいいですか?」と客席に問いかける。

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吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

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