日本会議の田久保忠衛会長(c)朝日新聞社
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安倍政権周辺の主な「保守系」経済人団体・グループの主な顔ぶれ(週刊朝日 2017年12月29日号より)
安倍政権周辺の主な「保守系」経済人団体・グループの主な顔ぶれ(週刊朝日 2017年12月29日号より)

 日本経済団体連合会(経団連)とかつてないほどの“蜜月”とされる安倍晋三首相。その「人脈」が今注目されている。

【安倍政権周辺の主な「保守系」経済人団体・グループの主な顔ぶれこちら】

 経団連と同じく安倍首相の精神的な支柱となっているもう一つの人脈は、日本最大の右派団体である日本会議だ。

 日本会議は初代会長をワコール会長の塚本幸一氏、2代目会長を石川島播磨重工業(現IHI)会長の稲葉興作氏が務めるなど、財界とのかかわりも深い。現在もブリヂストンサイクル元社長の石井公一郎氏が顧問、九州電力の松尾新吾前会長が日本会議福岡の会長を務めている。さらに、日本会議には「日本会議経済人同志会」(以下、同志会)なる団体が存在する。

 日本会議のパンフレットには、同志会の加盟企業数は93社と記載されている。また、日本会議のホームページに掲載された役員一覧の肩書から、日華代表取締役会長の宇都宮鐵彦氏が名誉会長、廣建会長の澁木正幸氏が会長を務めていることがわかる。だが、その他のメンバーや活動実態についてはこれまでほとんど語られることがなく、謎に包まれている。日本会議の事務局に問い合わせると、「日本会議経済人同志会は、日本会議に参加する役員、会員のうち、企業経営者などの経済人で構成され、日常的には研修会を開催するなど、会員向けのインナーサークルです。現在、対外的には概要を広報しておりませんので、ご了承ください」と、詳細は教えてくれない。会長の澁木氏の会社にも取材を申し込んだが、「お断りします」とのことだった。

 いったい、どんな団体なのか。日本会議に詳しい「子どもと教科書全国ネット21」の俵義文事務局長がこう語る。

「同志会の傘下企業は公表されていませんが、日本会議の発行する機関誌『日本の息吹』には、全国各地の神社や宗教団体、医師や弁護士、企業経営者らの名前が列挙される名刺広告のページがある。ここに登場する企業から、日本会議に近い経済人の顔ぶれは推測できます」

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