スマホでの板書撮影について、調査をまとめた学生はこう話す。

「写真の方が正確に記録できる。無駄を徹底的に省いて目的を達成でき、合理的だ。かつては試験前に友人のノートをコピーする時代だったが、今は写真を友達に送って共有できる」

 一方で、こうした学生の見方には異論もある。東京都内で12月開かれた報告書の発表会では、調査を担当した大学の教員から、こんな意見も出た。

「板書の撮影は、メモをとらずに楽で合理的だと思っても、それをされる方がどういう気持ちになるのか、などを考えたら、非合理的なことをやってしまっているのかもしれない」(上智大経済学部の杉谷陽子准教授)

 企業のプレゼンテーションなどで、発表スライドを撮影する人を数多くみかけるが、大学の授業でも同様な行為が許容されるか。世代や立場によっても、受け止め方が違いそうだ。

 スマホに関して思わずやってしまう行為には、「素早く正確にメモするため、人の話を聞きながらスマホでメモをとる」(回答47%)もあった=グラフ2。

 また、今の時代にふさわしくない・無駄だと感じることは、「頭髪の長さや色などのルール」が最も多く、「おつきあいのための飲み会」「リクルートスーツ」などと続いた=グラフ3。

 今どきの大学生のマナー観。あなたは賛成ですか?反対ですか?(本誌・中川透)

※週刊朝日オンライン限定記事