横浜市内では約70店が実施する。市内にある「天然温泉 満天の湯」は「投票したらおふろに行こう!」と呼びかけるポスターを玄関に掲げる。22日の投開票日に限り、投票済証明書を提示すると、通常930円の入館料が500円に割引される。

 7月の横浜市長選でも実施したところ、337人が利用。入館者は通常の休日より5%増えた。「投票帰りに家族で立ち寄ってくれた人が多かった」という。

 愛知県春日井市内では、昨年の参院選で120店が実施。約1カ月の期間中に約2千人がサービスを利用したと推計されるという。

 ワカゾウの佐藤社長が参考にするのは、インドネシアの取り組み。同国では選挙時に多くの割引があり、お祭りのように盛り上がるという。「『投票にいかなくては』といった説教くさい言い方だと、関心のない人は行かない。あちこちでサービスを受けられ、お祭りのような雰囲気になれば」と期待する。(本誌・吉崎洋夫)

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吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

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