津田大介「フェイクニュース作りが地場産業に」

連載「ウェブの見方 紙の味方」

津田氏が米大統領選でフェイクニュースを量産したマケドニアの今を語る(※写真はイメージ)
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津田氏が米大統領選でフェイクニュース...

 ウェブを使った新しいジャーナリズムの実践者として知られるジャーナリストでメディア・アクティビストの津田大介氏。米大統領選でフェイクニュースを量産したマケドニアの今を語る。

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 昨年の米大統領選期間中、広告料を目的としたフェイクニュースを街ぐるみで大量生産し、話題となったヴェレス。欧州の小国・マケドニアにあるこの街の現在を伝えるリポートが、CNNのサイトに掲載された。

 大統領選でフェイクニュースを拡散させた「張本人」として、多くの非難を受けたフェイスブックとグーグルのIT大手2社は、今春から不正な活動を行うフェイクアカウントの取り締まりを強化している。

 ヴェレスで日夜フェイクニュース作りにいそしんでいた若者たちもその影響を受け、フェイスブックで次々にアカウントが凍結された。彼らはトランプ支持者が集まるフェイスブックページに記事を投稿したり、フォロワーを増やしたりすることでフェイクニュースを拡散していたが、今回の措置でそのような行為ができなくなった。

 グーグルもフェイクニュースサイトへの広告提供を停止し始めた。両社の対応により、ヴェレスの若者たちは拡散手段と収入源を一挙に断たれてしまったのである。

 現地のニュースメディア「バルカン・インサイト」は、フェイクニュース作成で年間数百万~数千万円の収入を得ていた彼らがパニックに陥ったことを伝えている。事態を受けて「フェイク」ではないウェブサイトの運営に乗り換える人間も出てきたが、得られる収入は以前に比べればはるかに少なく、一獲千金の夢を捨てきれない若者も多いという。

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