「最近お作りになるお洋服は、青やグリーン系がほとんど。いろいろなタイプをお召しになりたいのではないか、とお察しするのですが」(前出の人物)

 眞子さまと小室さんが会見で見せた表情や言葉、記者とのやり取りからも読み取れることがある。

 心理学者の佐藤綾子・ハリウッド大学院大学教授(パフォーマンス学)は、口元の動きに注目する。

「なにより驚いたのは、唇をキュッと斜め上に持ち上げる口角挙筋の動きが、お二人ともまったく同じだったことです。母である紀子さまスマイルの口角の上げ方にそっくりなのです」

 人は時間をかけて好意と尊敬心を持つ相手を模倣する。娘の眞子さまに受け継がれたスマイル。今度は、眞子さまと約5年の交際期間を過ごした小室さんにインプットされたのだろう、と佐藤教授は見る。

 皇族の婚約会見は、日本中が“一億総小姑”となって注視する。1958年の美智子さまの会見のときは、「手袋の長さが短い」と皇居内から声があがり、89年の紀子さまは、「兄の皇太子さまを差し置いて非常識だ」と“口撃”された。そして、93年の雅子さまの会見では、「皇太子さまよりしゃべりすぎだ」と非難された。

 当時の皇太子さまと雅子さまの会見を改めて見直すと、雅子さまに幸せに満ちた満面の笑みはなく、外交官のキャリアを諦めて「皇太子」という皇族と結婚する覚悟を懸命に伝えているようにも見えた。

「殿下にお幸せになっていただけるように、そして私自身も自分で『いい人生だった』と振り返れるような人生にできるように努力したいと思います」

 だが、皇室に同調するのを拒むように、自身の価値観と言葉を前面に出す雅子さまに対して、世間は心ない批判を投げ続けた。

 一方で、眞子さまと小室さんは、世間という小姑をサラリとかわした。

「表情や言葉遣いを見ると、お二人の同調性の高さも目を引きます」(佐藤教授)

 記者が「天皇陛下からどのような言葉があったか」と質問した場面を、佐藤教授はこう振り返る。

「眞子さまが『私の心の内に大切にとどめておきたく存じます』と答え、小室さんも同じ表現を選んで、スマートにかわす。陛下のお言葉を軽率に口外しない自制心と、嫌みなく品の良い受け答えに、年配者の心はわしづかみにされました」

 そして世間の注目を集めたのは、互いを「太陽」と「月」に例えた比喩のうまさだった。

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