9月9日にオープンする「Rascal Bakery by CHARABREAD」の外観=東京都武蔵野市
9月9日にオープンする「Rascal Bakery by CHARABREAD」の外観=東京都武蔵野市
店ではラスカルの顔をイメージしたパンなどを食べることができる
店ではラスカルの顔をイメージしたパンなどを食べることができる
マグカップなどラスカルのキャラクターグッズも豊富だ
マグカップなどラスカルのキャラクターグッズも豊富だ
オープンを記念して「バイダイ公式LINE」で配信されているスタンプ=バンダイ提供 (c)NIPPON ANIMATION CO., LTD
オープンを記念して「バイダイ公式LINE」で配信されているスタンプ=バンダイ提供 (c)NIPPON ANIMATION CO., LTD
アニメの主人公のスターリング少年とラスカル=日本アニメーション提供 © NIPPON ANIMATION CO., LTD
アニメの主人公のスターリング少年とラスカル=日本アニメーション提供 © NIPPON ANIMATION CO., LTD

 大手おもちゃメーカーのバンダイが、東京・吉祥寺にアニメ「あらいぐまラスカル」のベーカリーカフェを9月9日に開く。ラスカル専門のカフェは始めてで、顔を型取ったパンなどが食べられる。放送されてから40年も立つアニメキャラを武器に、吉祥寺で勝負をかける。

【可愛すぎて食べられない!?ラスカルのパンはこちら】

 カフェは「Rascal Bakery by CHARABREAD」(ラスカルベーカリー バイ キャラブレッド)。ラスカルの顔をモチーフにした食パンなど約30種類の焼きたてパンを販売する。キャラを描いたカフェラテなどのドリンクもある。

 バンダイは、大阪府吹田市の大型複合施設「EXPOCITY」(エキスポシティ)に、直営のベーカリーカフェ「CHARABREAD」(キャラブレッド)を2015年11月にオープン。ラスカルに加え、「カピバラさん」や絵本シリーズ「くまのがっこう」のキャラのパンを出してきた。焼きたてにこだわり、見た目もかわいいパンは好評で、店はいまも混雑しているという。

 バンダイはアニメ「機動戦士ガンダム」をテーマにした「ガンダムカフェ」を東京・秋葉原などで運営するなど、キャラクターを生かした飲食店ビジネスに力を入れている。

 キャラブレッドの大阪での成功を受けて、東京でも事業を拡大すべく、ラスカル専門店を出すことにした。理由として、幅広い層に人気のキャラであることが挙げられる。

 アニメは世界名作劇場シリーズとして1977年に放送。何度も再放送されているが、テレビで実際に見たのは40~50代が中心だ。それでもいま幅広く人気があるのは、アニメから出発したキャラが“独り立ち”しているからだとバンダイの担当者は指摘する。

「主な対象はファミリー層と、かわいいものが好きな20代後半のOLら『大人女子』です。アニメを見たことがある母親だけでなく、見たことがない娘さんも喜んでくれる。オープン記念のLINEスタンプも小中校生の女の子に人気です」

 店ではパンだけでなく、マグカップや文房具など約40種類のキャラクターグッズも用意。そのうち約10種類は店でしか買えない限定商品で、レア感を打ち出している。人気キャラの力を借りて、売り上げを伸ばしたい考えだ。

 吉祥寺でチャレンジすることにも意義があるという。若者が多く、カフェの「激戦区」でもあり、ここで成功すればほかでも通用する可能性が高い。井の頭公園など緑や水辺に恵まれていることが、ラスカルの舞台である米・ウィスコンシン州と共通していて、キャラのイメージにも合うという。

 バンダイはラスカルベーカリーの近くに、「くまのがっこう」のキャラのパンなどを販売する「CHARABREAD 吉祥寺店」を、9月13日に開く予定だ。2店続けて出すことで、相乗効果を見込む。

 アニメキャラと飲食店がコラボする動きは、セーラームーンなどほかにもあり、一つのトレンドになりそうだ。

「Rascal Bakery by CHARABREAD」は東京都武蔵野市吉祥寺本町4の7の2。1階がベーカリーで、2階が23席のイートインスペースになっている。営業時間は平日が午前8時~午後8時。土日、祝日が午前10時~午後8時。

「CHARABREAD 吉祥寺店」は武蔵野市吉祥寺本町2の25の12。テイクアウトのみで、営業時間はラスカルベーカリーと同じだ。(本誌・多田敏男)

※週刊朝日オンライン限定記事