「薬を飲んで、生活は乱暴に」? 帯津良一の“薬を使った養生術” (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

「薬を飲んで、生活は乱暴に」? 帯津良一の“薬を使った養生術”

連載「貝原益軒 養生訓」

このエントリーをはてなブックマークに追加
週刊朝日
薬には毒の面もありますが…(※写真はイメージ)

薬には毒の面もありますが…(※写真はイメージ)

 西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱する帯津良一(おびつ・りょういち)氏。帯津氏が、貝原益軒の『養生訓』を元に自身の“養生訓”を明かす。

*  *  *
【貝原益軒 養生訓】(巻第七の2)
孫思(そんし)ばく曰、人、故なくんば薬を餌(くらう)べからず。
偏(ひとえ)に助くれば、
蔵気不平にして病生ず。

 養生訓では、薬の用い方についても、全8巻のうち1巻を使って60項目にわたって書かれています。巻の冒頭で薬に対する戒めをじっくり説いた上で、薬の種類や飲み方、煎じ方といったことが、事細かに語られています。

 薬に対する戒めは次のようなものです。

「孫思ばくいわく、わけもなく薬を服用してはならない。薬によって、かたよってよくしようとすれば、体内の気が乱れて、病が生じる」(巻第七の2)

 養生訓にときおり登場する孫思ばく(581~682)は唐初に活躍した医者にして神仙家です。著書に唐代以前の医薬書の集大成といわれている『備急千金要方』があります。

 さらに益軒は医者を上、中、下の3段階にランク付けして、「上医は病を知り、脈を知り、薬を知る。下(か)医はこの三つを知らないので、みだりに薬を投じて、治療をあやまることが多い。中医は病と脈と薬を知ることにおいて、上医にはおよばないが、薬はすべて気をかたよらせるので、みだりに用いるべきでないことを知っている」(巻第七の1)と説明します。

 また、明代(1368~1644)の医者、劉仲達(りゅうちゅうたつ)の『鴻書(こうしょ)』を引用して「病になって、もし名医に出会わないときは、薬を飲まずに、ただ病が癒えるのを静かに待つのがいい。自分の身を愛し過ぎて、医者の良否を選ばないまま、みだりに早く薬を用いてはいけない」(巻第七の3)と説き、「病の災いより、薬の災いの方が多い。薬を用いずに慎重に養生を行えば、薬の害はなくて、病は癒える」(同)と言い切っています。


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい