「もう音楽は要らない」と言い出したロックバンドの真意 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「もう音楽は要らない」と言い出したロックバンドの真意

連載「知新音故」

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小倉エージ週刊朝日#小倉エージ#知新音故
OKAMOTO'S

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OKAMOTO'Sのニュー・アルバム『NO MORE MUSIC』

OKAMOTO'Sのニュー・アルバム『NO MORE MUSIC』

 OKAMOTO’Sのニュー・アルバムは『NO MORE MUSIC』。ずいぶん勇ましいタイトルだと思ったら、帯には“音楽、必要ですか?”。クエスチョンマークまで付いてトーンダウンしている。何だかワケがありそうだ。

 OKAMOTO’Sは2006年の結成。全員が中学校時代の同級生で、岡本太郎好きだったことがバンド名の由来だ。メンバーは、ヴォーカルのオカモトショウ、ギターのオカモトコウキ、ドラムスのオカモトレイジ、ベースのオカモトマサルの4人。米国のパンクバンドのラモーンズに倣い、全員がオカモト姓を名乗る。

 09年にインディーズからデビューした。マサルが脱退し、ハマ・オカモトが参加し、アルバム『10'S』でメジャー・デビューしたのが10年5月。全員が19歳だった。

 以来、わずか1年半の間に3枚のアルバムを発表。前後してアメリカ、オーストラリアでツアーをし、香港、ハノイなどでも公演した。

 華々しいデビューを飾った彼らだが、「(自分たちの音楽を)わかってもらえない!」という苦悩を抱えていた。

 バンドの音楽性の基盤には、結成のきっかけになったレッド・ホット・チリ・ペッパーズがあり、彼らはそのルーツを探究した。

 コウキのギターとレイジのドラムスはパンク草創期のMC5に倣うなど、1960~70年代のビートグループやガレージバンドの要素を含んでいる。

 ハーモニカも手がけるショウはローリング・ストーンズが好きで、ストーンズのルーツを探ってシカゴのR&Bスタイルを踏襲。ファンクスタイルを基本とするハマのベースには、R&B/ソウル・ミュージックの系譜を追究した跡がうかがえる。

 メンバーそれぞれの博識ぶりを反映し、体現化した音づくりや演奏は、実はすごくマニアック! 団塊世代のオヤジの心をくすぐることはあっても、若いファンには難解な代物だった。

 前作の『OPERA』(15年)では、自分たちの音楽志向が若者たちに理解してもらえないという葛藤を抱えながら制作に取り組んだ。

 そして今回の『NO MORE MUSIC』。タイトルの由来は、創作意欲にかられて新作を生みだすものの、「本当に必要なのかわからないなということだったり。みんなイヤホンして歩いているけど、結局何が好きなの?って思いながら書いた曲たちなんです。すごく個人的な、音楽を作る人の思いとしてこのタイトルが出てきて」(ショウ)。

 レイジはこう話す。


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