こうした八方塞がりを打破すべく、政府・自民党からは「年内解散を打って勝負に出ざるを得ないのではないか」というブラフが流れている。だが、細田派議員がこう声を潜める。

「党内の改憲勢力も護憲勢力も、期せずして首相の軽さをさすがに危険だと気づいたのでしょう。一番は改憲に乗り気でない公明党を怒らせてしまったこと。都議選で公明との連立がなくなったことで、魔の2回生を中心に公明票に頼ってきた人たちにとって、『安倍さんが改憲を国民に問うとやけくそで解散したら、エライことになるぞ』と思わせてしまったのです」

 前出の政策ブレーンは安倍政権が倒れた際の意外な“腹案”をこう明かす。

「内閣改造しても支持率は回復しないでしょう。安倍さんは仮に自分が倒れた場合、岸田文雄外相への禅譲ではなく、麻生さんの再登板を考えています。麻生さんは今回の内閣改造でも各派閥へのポストの割り振りなど“指図”をしているといいます」

 いよいよ末期状態か……。(本誌・村上新太郎)

週刊朝日  2017年8月4日号