アカデミー賞女優、マリオン・コティアールが語った新作『たかが世界の終わりに』の魅力 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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アカデミー賞女優、マリオン・コティアールが語った新作『たかが世界の終わりに』の魅力

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マリオン・コティヤール (c)yuko takano

マリオン・コティヤール (c)yuko takano

 2007年の「エディット・ピアフ~愛の讃歌~」でアカデミー賞主演女優賞をはじめ世界の映画賞を総なめにしたマリオン・コティヤール。ブラッド・ピットと共演した「マリアンヌ」、カンヌグランプリを獲得した「たかが世界の終わり」という話題作に立て続けに出演している(どちらも公開中)。

「たかが世界の終わり」は、エイズで自らの死期を知った主人公が、家族に会いに帰郷するというドラマだが、主人公の儀姉を演じたマリオンが映画の魅力について語った。

――出演した理由は?

「シンプルな筋書きと台詞に惹かれた。監督のグザヴィエと仕事がしたかったの。彼は才能あるアーチストだと思うから。でも脚本を読んだとき、どうやって役を演じればいいのか分からなかった。だからグザヴィエに正直に言ったの。この役が私に合うとは思わない、自分の中に彼女を見つけるのは難しいと。そうしたら、彼は“だからこそ君に演じてほしいんだ”と言われたの(笑い)私がこのキャラクターを自分の中にみつけるまで、助けてくれると確信したわ」

――若い監督ですが、年上のベテラン俳優を相手の仕事ぶりはどうですか?

「全くものおじした様子はなかったわ。彼は映画の制作にあたって綿密な準備をしていて、この映画をどんな方向にもっていきたいか明確なヴィジョンがあった。私たちキャストをどこへ導いていけばいいか。それでいて、そのヴぃジョンの範囲内で、私たち俳優には演技上の大きな自由をくれた。彼の作り出した世界の中で私たちは自由に演技できたの。彼はとてもキャストを理解し近い関係を保ってくれる。セットではいつも私たちと一緒にいる。彼自身が俳優だから私たちの立場もよく理解できるのだと思うのよ」

――あなたをはじめ、ギャスーパー・ウリエル、レア・セドウ、ヴァンサン・カッセルなどフランス人のキャストがカナダに行って撮影するのは不思議ではありませんでしたか?

「興味深かった。もしこの映画をフランスで撮影していたら、何かが欠けていたと思う。この映画は、すべてのキャラクターが、自分の家族の中でアウトサイダーであるという点が面白い点なの。一緒にいるのに、全員が孤立している。だからカナダと言う外国で、私たちはよく知らない環境の中に自分を置いた。それがこの映画における演技にとても特別な雰囲気を生んだと思うの」

――まるで即興演技のように見えますが。

「即興はしていないの。台詞ばかりではなく、一瞬の沈黙まですべて脚本に記されていたわ。難しかったし、とても怖かった。ところが原作のノリや勢いをいったん理解できると、台詞を言うのが簡単になり楽しくなったわ」

 俳優の両親のもとに生まれ、人一倍役への取り組み方が厳しいマリオン。近年は戯曲「マクベス」を映画化した作品にも出演した。

――マクベスの見どころは?

「シェークスピアは古典であるけれど、現代的な面もある。撮影は毎日が悪夢のように厳しかったけれど、同時に楽しくもあった。私はフランス人だから、フランス訛(なま)りを捨ててイギリス英語で台詞を言うのは大きな挑戦だった。時間をかけて練習したけれど、十分ではなかったかもしれない」

ロンドン在 高野裕子

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