マリーヌ・ルペン氏(右)は日本に興味を持っているとか
マリーヌ・ルペン氏(右)は日本に興味を持っているとか

 世界中で「愛国主義」や「移民排除」といった強硬保守勢力が台頭する中、フランス政界のトランプと言われている愛国政党「国民戦線」党首のマリーヌ・ルペン氏が、日本の愛国者団体「一水会」の木村三浩代表と面談した。

 ルペン氏は4月から5月にかけて行われるフランス大統領選挙の有力候補の一人と言われ、2月5日にリヨンの会議センターで決起集会を開き、約5千人の支援者を集め、正式に出馬を表明した。

 この大会が開かれる直前、木村氏は控えの応接室に呼ばれた。木村氏はルペン氏の父親の代からつきあいがあり、彼女とは2003年にニースで会って以来。この日は「国民戦線」の党幹部とルペン氏、通訳、の4人だけで話したという。

 木村氏が「一水会を代表してあなたを支持しています。反グローバリズムでがんばりましょう」と開口一番伝えると、ルペン氏は「ありがとう」と、笑みを浮かべたという。

 木村氏によると、フランスのEU離脱を推すルペン氏は「アメリカ、カナダ、欧州各国の加盟国で集団防衛するNATO(北大西洋条約機構)の軍事機構から離脱することを訴えている。EUから、国家主権とフランスの自由を勝ち取る」と述べたという。憲法改正については「フランス憲法の中には『フランスファースト』という言葉がないので、明記すべきです。フランスの国益を第一に考えるべきです」などと語ったという。

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