木村氏が「日本のマスメディアでは、私たちをウルトラナショナリストとして十把ひとからげに片づけてしまい、問題がある」と日本の状況を伝えると、ルペン氏はうなずき、「私たちの主張を深く吟味もしないで『極右』というネガティブなレッテルを貼るのはよくないですね」と話したという。

 フランスの大統領選挙は4月23日に第1回投票、5月7日に決選投票が行われる。これまで元首相のフランソワ・フィヨン氏が本命視されてきたが、親族に架空給与を払っていたのではないかというスキャンダルが浮上して人気急落。代わって、中道・無党派のエマニュエル・マクロン氏とルペン氏が競っている。

 混沌(こんとん)とする大統領選を前に、ルペン氏の言動が脚光を浴びているが、先月、ルペン氏がニューヨークのトランプタワーでドナルド・トランプ氏と面会したのではないかという噂(うわさ)が流れた。木村氏は「会ったかどうかは本人のみが知ること」とはぐらかし、「ルペンさんは日本を尊重し興味を持っています。来日したことがないので、大統領選が終わったら日本へ行きたいと語っていた」と披露した。

週刊朝日 2017年3月3日号