図解コンサルタント、池田千恵さんも「朝活で劇的に人生が変わった」。

 2度の大学受験失敗を機に早起きに目覚め、半年の早朝勉強で慶応大に入学。外資系企業などを経て、2015年に朝型勤務のコンサルティング会社を設立した。その名も「朝6時」。

「いつもより早起きできたら、ちょっとうれしいですよね。これも立派な成功体験。小さな達成感を毎日積み重ねると自信になり、チャレンジ精神も芽生えます」

 池田さんの考える朝時間のメリットは、大きく二つある。一つは精神的、時間的な余裕。早く一日が始まり、段取りを考え、自分の時間を持てる。もう一つは、前向きになれることという。

「朝は幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンの分泌が盛んになり、おだやかで生産的な気持ちになれます。仕事で失敗すると、夜は落ち込みますが、朝にクヨクヨするのは意外と難しい。『会社を辞めてやる』とふて寝しても、朝になったら『上司の言うことも一理ある』と思えるものです」

 家事と仕事の両立にも、朝の時間をいかに使うかが重要になる。

 5、3、1歳の3児を育てつつ、フルタイムで働くブロガー、りか子さん(30代)。3年前から、夜9時半に寝て、早朝4時に起きる日々を送っている。

「以前は睡眠時間を削って家事や育児をしていたのに、どれも中途半端でした。夜は子どもと早く寝て、家事を朝にまわしたら、スムーズにこなせ、自分の時間も持てるようになりました」

 4時に起きると、まずコーヒーをいれる。お菓子を楽しみながら読書したり、パックなど時間のかかるスキンケアをしたり、自分の時間を過ごす。

 5時からは家事の時間。洗濯、夕飯の下ごしらえ、掃除、朝食の用意と手際よくこなす。モットーは、頑張りすぎないこと。掃除は片づけ程度にし、朝食は納豆や残り物などで簡単にすませる。

 6時になると、子どもを起こして食事や登園の支度。7時45分に家を出て保育園に送り、出勤する。

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