カープには“試練の1カ月” 東尾修「挑戦者の姿勢を忘れないで」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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カープには“試練の1カ月” 東尾修「挑戦者の姿勢を忘れないで」

連載「ときどきビーンボール」

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週刊朝日#東尾修
リーグ優勝を決めた巨人戦で2打席連続本塁打を放つ広島の鈴木誠也=9月10日 (c)朝日新聞社

リーグ優勝を決めた巨人戦で2打席連続本塁打を放つ広島の鈴木誠也=9月10日 (c)朝日新聞社

 西武ライオンズの元エースで監督経験もある東尾修氏は、リーグ優勝を決めた広島東洋カープについて、早すぎた優勝ゆえに試練が待ち受けていると指摘する。

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 広島が25年ぶりにリーグ優勝を果たした。25年は長いよ。球団創設の1949年から初優勝した75年まで26年かかったのと、ほぼ同じだ。広島市民、そしてファンはずっと待っていただろう。9月10日に優勝を決めた巨人戦(東京ドーム)を中継したNHKの広島地区の平均視聴率は60.3%。この数字が象徴しているよね。

 6月の西武戦(マツダスタジアム)で解説した際、鈴木誠也の打撃に「こんな選手がいるんだ」と、とにかく驚いた。内角のさばきがうまいし、直球でも変化球でもしっかりとスイングできる。自分の形でバットを振れているのは、膝に柔軟性があるからだ。2年連続のトリプルスリーをほぼ手中にしているヤクルトの山田哲人クラスの可能性を感じたよね。その直後のオリックス戦(同)で3試合連続の決勝弾を放ったが、もう驚きはしなかったよ。

 それにしても、広島がこれほど急に強くなったのには驚いた。最近5年を見ても、最高順位の3位が2度あっただけ。何年かかけてじっくり力をつけてきたという印象はない。もともと力のあった菊池、丸が昨年の秋季キャンプから本来の打撃を取り戻し、鈴木のように一気にブレークする選手も出たが、「個の力」だけでは説明はつかない。

 今年の強さには「チームの力」を感じる。山田や筒香(DeNA)のような選手はいないが、先発9人と控え選手らが一体となって戦っていた。例えば、チーム盗塁数は100個をゆうに超えているが、ただ走るだけでなく、一つひとつに意味があった。走るべき場面、走るべきカウント、相手投手への揺さぶりという点で効果的だった。

 打撃面でも、例えば、優勝を決めた試合では巨人の先発マイコラスの出来がよかったが、ファウルで粘って球数を投げさせた。三回までに74球を投げさせ、隙を作った。四回に鈴木、松山の連続アーチで逆転したが、打者それぞれの目に見えない役割がボディーブローのように効いた。本当の強さを身につけたのだと感じた。


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