その「返し」で神戸山口組が横浜へ乗り込んだとみられている。6代目山口組サイドも「応戦」とばかりに、横浜に組員らが入った。すると、横浜がシマの指定暴力団・稲川会も、反応した。

「抗争中の6代目山口組と神戸山口組に加え、稲川会までが乗り出す、一触即発の事態となってしまった。問題の発言をした幹部は警察ががっちりガード。今は全国でいつ何が起こっても不思議ではない」(捜査関係者)

 現在、6代目山口組の構成員が約6千人、神戸山口組は約3千人とされるが、神戸山口組が増加傾向にあるという。

 その理由とされるのは会費と呼ばれる上部組織への「上納金」の安さだ。神戸山口組は、直系組長クラスで月10万円、最高幹部で30万円という。

「6代目山口組も負けじと春から上納金を直系組長で40万円、最高幹部65万円くらいまで値下げするようだ。上納金の安さで神戸側になびくヤツもいる。結束を固めるためにも、上納金を見直すことになった」(6代目山口組の関係者)

 表と裏でしばらくは「抗争」が続きそうだ。(取材班=鳴澤大、西岡千史、牧野めぐみ、松岡かすみ、秦正理/今西憲之)

週刊朝日 2016年4月8日号