なかには人気が集中しすぎて優待利回りが低めの銘柄もある。

「オリエンタルランドはその典型例。昨年、1対4の株式分割を実施しましたが、分割後は100株以上の保有で東京ディズニーランドかシーの1DAYパスを1枚もらえる実質的な優待拡充で人気となり、底堅い値動きです。NISA口座で買い付け可能になったことも株価の下支え要因の一つになったと考えられます」(藤井氏)

 同じくアミューズメント会社にはサンリオがあるが、こちらは業績下方修正の影響もあって、実質利回りは7%超え。キティちゃんファンにはねらい目か。

 もちろん、高配当かつ高優待利回りの金券系銘柄もある。

「私が保有しているのは激安靴の通販を行っているヒラキ。780円スニーカーなどオリジナル製品も作っている会社で、100株(7万5500円)以上で2千円の買い物券がもらえる。激安スニーカーが三つも買えてしまうんです(笑)。一方で、パールホテルというホテルチェーンを関東近県に展開しているユアサ・フナショクは宿泊割引券がもらえます。私は親戚が上京してくるときなどに渡していますが……お金に換える方法もあります」(国内外の株などで2億3千万円の資産を築いた個人投資家でカリスマブロガー・www9945氏)

 実は、金券系は自ら利用する以外にもメリットを享受する方法がある。転売だ。

「資格スクールのTACなどは2万円で買えてしまう、要はボロ株なのですが、最低取引単位で受講料10%割引券がもらえる。資格に興味がないという人も多いでしょうが、これをヤフオクで売りに出せば1千円弱で買い手がつく。平和の優待でもらえるゴルフ場の割引券なら4枚セット1万円弱で売れます。それでいて、3%超の高配当なので、ゴルフをしない私も購入を検討しています」(JACK氏)

週刊朝日 2016年3月18日号より抜粋