動物写真家の岩合光昭さんの世界のを訪ねる旅をお送りする。今回は、キューバ・コヒマルの若猫。

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 船に乗り込んだ子猫の兄妹。ここから大海原へ、冒険の旅に出るのだろうか。

 ハバナから東へ7キロ、郊外の漁村「コヒマル」は、ヘミングウェイの名作「老人と海」の舞台として知られ、彼自身もここから愛艇に乗り、釣りに出かけていたという。

 漁師のご主人と暮らす兄妹猫は今日、生まれて初めて船に乗った。好奇心たっぷりに身を乗り出し四方を見やる兄と、その兄を不安げに見つめる妹。その姿は、「若猫と海」という物語になりそうな……。

岩合光昭(いわごう・みつあき)
1950年生まれ。動物写真家。NHK BSプレミアムにて「岩合光昭の世界ネコ歩き」放送中。

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週刊朝日 2016年2月26日号

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岩合光昭

岩合光昭

岩合光昭(いわごう・みつあき)/1950年生まれ。動物写真家。1980年雑誌「アサヒグラフ」での連載「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。1982~84年アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。このとき撮影した写真集『おきて』が全世界でベストセラーに。1986年ライオンの親子の写真が、米「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙に。94年、スノーモンキーの写真で、日本人として唯一、2度目の表紙を飾る。2012年NHK BSプレミアムで「岩合光昭の世界ネコ歩き」のオンエア開始。著書に『日本のねこみち』『世界のねこみち』『岩合光昭写真集 猫にまた旅』『ふるさとのねこ』『ネコを撮る』『ネコへの恋文』など多数。初監督作品となる映画「ねことじいちゃん」のBlu-rayとDVDが発売中。

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