酒米のリゾットが評判に?(※イメージ)
酒米のリゾットが評判に?(※イメージ)

 詩人、エッセイストの佐々木桂さんが、日本津々浦々に残る田園風景とその米を紹介する本誌連載「美し国、旨し米」。今回は、レストランに卸している酒米について。

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 以前、白鶴酒造が開発した食べる酒米「白鶴錦」を紹介した(1月1・8日号)。あっさりしていておかずが引き立つご飯と書いたが、それは「味が馴染みやすい特性による」(同酒造)という。カレーやあんかけなど汁をかける料理や、酢飯にも向いているそうだ。

 東京・渋谷にある「三代目小池精米店」は、「リゾットなどの米料理と相性がいい米はないか」というフレンチやイタリアンのレストランからの要望で、酒米を入荷した。

「粘り気がなく、かといって外米のようにパサパサしない米を求めていたので、酒米がイケるのではと、取り寄せました」

 と、店主の小池理雄さんは言う。これが評判となり、レストランから定期的に酒米の注文が来るようになった。

 同店では一般客にも販売しているが、精米に時間がかかるため、事前連絡が必要だ。

週刊朝日  2016年1月22日号