紀里谷:何やっても「彼女のおかげだ」って言われるし、「CASSHERN」も「彼女のお金を使って撮った」とか。全くそうじゃなかったし、もともとは結婚にもあまり興味がなかったし。

林:モテてたし。

紀里谷:いえいえ。「こんないろいろ遊べるのに、なんで結婚なんかするの?」と思ってたけど、そういう人が現れて。だから結婚してからはちゃんとしてましたよ。

林:週刊誌読んだら、「別れたけど、出会ってよかったね」って宇多田さんと言ってるんですよね。すごくいい関係なんでしょう?

紀里谷:結婚するとき、「この人だ」って思うわけじゃないですか。それは「一生愛してますよ」ってことですよね。もちろん人生いろんなことが起きるから一緒にいられなくなることもあるけど、縁があってのことですから、僕の人生においてひとつの大きな出来事だったと思います。今でも尊敬しています。こういうことを言うと、すぐネットで「あいつは未練タラタラだ」とか書かれるんですけど(笑)。

林:正直、「なんで俺の次にあのイタリア野郎なんだ」と思ったりする?(笑)

紀里谷:ハハハハ、まったく思わないですよ。逆に、彼女らしいなと思いました。

林:でも、赤ちゃんができちゃうと、ほんとに離れちゃう感じですよね。

紀里谷:いや、それでいいですし。べつに未練があるとか、そういうことはまったくないんですよ。ただ、離れていてもリスペクトは持っていたいと思うんです。

週刊朝日  2015年10月23日号より抜粋