多肉植物に魅せられ、人生が変わった人がいる。アレンジなどを手がける「季色(ときいろ)」の近藤義展(よしのぶ)さん(45)、友美さん(37)夫妻だ。
7年前まで、植物とは無縁の世界にいた。園芸家の故・柳生真吾さんが手がけた多肉植物のリースに惹かれ、義展さんが見よう見まねで作ってみたところ、思った以上の出来栄え。友美さんの笑顔がうれしかったという。
その後、夫婦でアレンジメントなどに熱中し、気づけば多肉植物が中心の生活になっていた。
「器の中に小さな世界を作っているような感じ。生け花のようでいて、盆栽のように育てられる。色づいたり、花が咲いたりと進化していきます」(義展さん)
過酷な環境で育つ多肉植物。サボテンをイメージしがちだが、実に多彩な種類があり、独特な姿が人々の心をくすぐる。
「人は植物がなければ生きられないけど、もし人がいなくなっても多肉植物は生き続けるような気がします」(同)
※週刊朝日 2015年10月9日号